祈り祈られマリエリ交換日記 第6回
「小さき者」のための祈り
大嶋裕香 鳩ヶ谷福音自由教会会員・川口市主任児童委員
美由記ちゃんへ
美由記ちゃんから子宮外妊娠のことを聞いた時も、手術をすることになった時もずっと祈っていました。本当に辛い苦しい、痛みの経験だったと思います。その後、里子ちゃんを迎えることになったことを聞いて、心から感謝の祈りをささげていたんですよ。昨年、私もその里子ちゃんに会えてからは、美由記ちゃん親子のこともずっと覚えて祈っています。
私は小学校三年生から家族と共に教会に通っており、教会の本棚にある子ども向けの信仰偉人列伝のシリーズを読むのが大好きでした。あまりに熱心に毎週読んでいるのを見て、両親が全巻買ってくれたほどです。シュバイツアーやリンカーン、ジョン・ウェスレーなどについても夢中で読みましたが、私が一番感銘を受け、憧れたのが、澤田美喜さんの生涯でした。
児童養護施設エリザベス・サンダース・ホームを創設し、戦争孤児たちの母と呼ばれた人で、特に混血の子どもたちをお世話した方です。なので、娘が大学卒業後、宣教師が創設した児童養護施設に就職を決めた時は、とても嬉しかったのです。毎日娘の働きのため、施設の子どもたちのため、祈っています。事情があって親と暮らせない子どもたちの親代わりになって、家族として住み込みで働くことは、簡単なことではありません。だから、本当にこの働きには祈りが必要です。
時々、娘が休みで帰宅してまた施設に帰る時、一緒に住んでいる子どもたちにお菓子を持って行ってもらいます。好きなキャラクターのお菓子を自分で選ぶことができて、とても喜んでいるという話を聞いて、胸がいっぱいになりました。
先月、夫が関西にあるキリスト教主義の児童養護施設に招かれました。その施設も、水上生活をしていた戦争孤児のために牧師夫婦が創設した施設だそうです。夫がメッセージをしている間中、一人の女の子が夫の膝にくっついてきて、「ねえ、次はいつ来てくれるの?」と問うたそうです。次回は秋に招かれているのですが、その時は私も同行したいと思っています。できれば、お菓子もたくさん持って行きたいの。
教会の礼拝では今、マルコ福音書の講解説教を夫がしています。先日、「わたしはあなたを喜ぶ」(マルコ一・九~一三)という説教題で聖書が説かれました。「あなたは私の愛する子、わたしはあなたを喜ぶ」と、私たちに語りかけてくださる主の愛を覚えました。それは存在の喜びです、と。
そして、「この言葉を聞いたあなたは、誰にこのような言葉をかけたいですか? 『あなたのことを愛しているよ。あなたは私の誇りだよ』と言いたい人は誰ですか?」と問われました。
「施設の子どもたちだ!」とすぐに思いました。成長していく過程で、愛の言葉をかけてもらえなかった子どもたちに愛の言葉をかけたい。私は泣きながら会堂で祈りました。すると、「あなたの本当の家族のように、子どもたちのために祈るように」という神様からの迫りがありました。
六年前、当時の自治会長から市の主任児童委員に推薦されてから、不登校や虐待の恐れがある子どもたちのケアをしています。地域の民生委員の子ども担当として、0歳から一八歳の子どもたちに関わるようになりました。
ネグレクトや暴言、暴力にさらされたり、ヤングケアラーにならざるを得なかったりする子どもたちも少なくありません。そういった子どもたちの元に行き、「あなたのことを見ているよ」「一緒に学校に行こう」という言葉をかける人になりたいのです。子どもたちだけでなく、その親の支援も必要なんですよね。子育てしやすい、助けられやすい社会になっていけたらいいよね。
イエス様は子どもたちを愛されました。「子どもたちを、わたしのところに来させなさい」(マルコ一○・一四)とイエス様に手を置かれて祈られた子どもたちは、本当に嬉しかったと思う。そして、その親たちもとても嬉しかったと思うの。
美由記ちゃんが里親をしている上で教えられていることなどはありますか? それから、以前子宮外妊娠のこと、不妊のこと、語りながら癒やされていったことなども話してくれましたね。もう少し、そのあたりのお話を聞けますか?