絵本作家　加藤潤子

『あなたはひとりではない
イエスの奇跡が私たちに語りかけるもの』
マックス・ルケード 著
中嶋典子 訳
四六判・定価1,980円（税込）
フォレストブックス

今、“孤独”は合言葉のように蔓延しています。世界中で大人から子どもまで。私も孤独に沈みました。こんなにもひとりにされることが暗闇であるのかと……。

あなたはひとりではない。この語りかけは今、多くの人の心に響いてくるのではないでしょうか？　本書の著者マックス・ルケードさんは繰り返し「あなたはひとりではない」と語っています。身近な方々の間に起こったことや、ご自身の体験をユーモラスに、そして正直に綴っています。どんな時も、ありのまま「今あなたが直面している困難のただ中にイエスをお迎えするのです」。「イエスは、私のこともあなたのことも、見過ごすことなく、目をそらすことなく、ちゃんと見ていてくださるということです。」

自力で解決できない問題だからこそ、神様が働かれる奇跡が起きると。イエスは必ず、あなたを慰め、助け出すことができるお方であるというのです。

聖書にはイエスの行われた奇跡が描かれています。弟子たちは多くの奇跡を体験しましたが、後に書かれた福音書の中で伝えたかったことは、単に癒やしや奇跡を求めることではなく、奇跡を通して、あなたがイエスを「見て」「信じる」こと。そして最も偉大な奇跡は、人類の罪の贖いです。イエスが私たちの罪のために死に、よみがえられたこと。すでに「完了した」あなた（私）の救いの事実を見て信じてほしい！

「奇跡」と言われると、滅多にないことと思ってしまうのですが、神様が成してくださることはすべてが奇跡となる、身の回りの小さな困難を神様にゆだねるならば、思ってもみない素晴らしいことを成してくださるのです。今も、神様の奇跡に囲まれて生かされていることに感謝します。そして世界の困難においてはなおさらでしょう。

「これらすべての出来事が一つの声となって、あなたを励ましています。奇跡を行われる神は、あなたのことをいつも心にかけ、あなたのために闘い、あなたを助けるために駆けつけてくださることを信じなさい、と呼びかけているのです」（本文一八九頁）。