CD Review ◆ CD評 『虹のかかるとき』

CD「虹のかかるとき」
安井治武
ライブハウス「バック・イン・タウン」マネージャー

“大和田広美”によせて

 ひさしぶりに聴く広美さんのCDは期待以上の出来で思わず聴き入ってしまった。あえて、CDのジャケット写真や歌詞、その他クレジットも見ずに通勤の行き帰りにじっくり聴かせていただいた。いつの間にか……こんな素敵なメロディーが書けるようになっている。詞がとても自然にメロディーにのっている。聴いていて情景がイメージできる。歌声も伸びのあるつややかな声になっている。日本語で歌っているのにとても良いセンスの洋楽の匂いが感じられた。

 それもそのはずクレジットを見たらプロデュース&アレンジはジェフ・ネルソン氏となっている。レコーディングは日本のミュージシャンたちがうらやむアメリカン・ミュージックの本場「ナッシュビル」のスタジオで行われた。さすがは一流のクリスチャン・ミュージシャンたち。アレンジといい各楽器のフレーズが心地いい。その辺がこのアルバムのクオリティーを高めているのだろう。

 九曲がオリジナル作品、そしてカバー一曲。カバー曲には二年前に大ヒットした槇原敬之作詞作曲による「世界に一つだけの花」を取り上げている。

 一般のヒット曲だが「僕らは世界に一つだけの花、一人ひとり違う種を持つ…もともと特別なOnly One」のフレーズが聖書的メッセージを伝え、このアルバムのアクセントにもなっている。一般の方々にも聴きやすい仕上がりで、ぜひ読者の皆様に聴いていただきたい一枚だ。

 しばらく広美さんには会っていないが、三年前にはデビューCD「The Place of Life ~愛する方のもとに~」に携わることができうれしく思っている。私が尊敬している盲目のアーティストは三人いる。シンガー&ピアニストのレイ・チャールズとシンガー&ギタリストのドク・ワトソン。そして……三人目は神様から才能と使命をいただいている大和田広美。これからも素敵な歌声と作品とジーザス・スピリットを日本中に届けて下ほしい。

 God Bless,