編集者より 38292

 牧師であった父を亡くして2年が過ぎようとしています。私も多くの牧師の子どもの例にもれず、父の仕事の犠牲になったと考えていました。子どもたちのことを後回しにして教会のことばかりだったから、私たち兄姉は敬虔なクリスチャンどころか世間様に後ろ指さされるような人間になってしまった……、なんて父の人生は哀れなのか、と思っていました。そんな悲しい考えを改めたのは父の葬儀の時でした。数名の方が、父に助けられたと私たち兄姉の前で涙の証言をしてくださったのです。彼らのために私たち兄姉は「犠牲」になったのかもしれませんが、涙をもって天に送られた父の人生を、今は誇りに思っています。(梶)