編集者より 38231

 「平和をつくる」ことについて思いを巡らしていました。しかし、これを平和ぼけというのでしょう。何を思ったとしても机上の空論、実感が湧いてきません。なにしろ、私がいつも帰り道につぶやく言葉は「平和だなー」なのですから。今特集で紹介したメティカフさんは、収容所から解放された戦後、困難の待つ日本に宣教師として来ました。彼にとっては英国で暮らしたほうが平穏な人生だったと思います。しかし、その平穏な日々を捨てて日本に「平和」を伝えるために来たのです。「平和」というのはとても穏やかな言葉ですが、「平和をつくる」ことは、とても厳しい選択を迫られるものなのだと考えさせられました。(梶)