わが家の小さな食卓から
愛し合う二人のための結婚講座
第6回 お金のことを話し合う

大嶋裕香
 1973年東京生まれ。宣教団体でキリスト教雑誌の編集、校正を手がける。99年にキリスト者学生会(KGK)主事の夫と結婚後、浦和、神戸、金沢と転々としながら年間100~200名近い学生、卒業生を自宅に迎える。KGKを中心に、夫と共に結婚セミナーで奉仕。その傍ら、自宅でパン教室、料理教室を開き、子どもたちにパン作りを教えている。13歳の娘と10歳の息子の母親。

わが家の食卓で結婚前のカップルとしている学びの三回目では、経済的なことについても話し合います。
三回目の学びで取り上げる「教会生活」「仕事」「お金」は、結婚後にもめがちな三大テーマといえるでしょう。結婚前に第三者がいる場所で冷静に話し合っておくことが助けになるようです。
初めに「結婚後に買い物をするとき、相手に断らずに幾らまで使いますか」と質問します。あるカップルは男性が「二万円!」、女性が「三千円!」と同時に発言。お互い顔を見合わせていました。
男性は趣味のものにお金をかけたいという人が多いようです。本やCD、服、車、インテリアなどなど。ある男性はキッチン用品にお金をかけたいと力説。なるほど、料理好きな彼の手土産は、お手製のチーズや鶏肉の薫製。絶品でした。これまた料理好きの夫と、調味料の話などで意気投合していました。
女性は服やバッグ、アクセサリー、化粧品、雑貨などにお金を使うという声が多いです。ある女性が具体的に話してくれました。「お店ですてきなコートに出会ったら、三万円くらいまでなら相手に聞かずに買っちゃうなあ。その時を逃したら、売れちゃうかもしれないんですよ」
すかさず夫が一言。「裕香が新しい服を着ていたから、『その服買ったの?』って聞くと、決まって『う、うん。安かったから』って言うんだよね。値段聞いてないのにね」
このように、自分と相手のお金の使いどころ、金銭感覚を正直に話し合います。
続いて「お金について大事にしていること」を三つ書き出し、分かち合います。皆さん、「第一に献金!」と答えてくださるので、一安心。また、「今後どちらがお金を管理するか」についても話し合います。これについては、得意なほうがすればいいと思うのです。男性がお金を管理し、生活費を女性に渡してうまくいっているという家庭の話もよく聞きます。わが家では私が家計を管理し、夫にはお小遣いを渡しています。

私たち夫婦が「お金について大事にしていること」は、第一に「献金」です。毎月第一日曜日に十分の一献金をささげることを心がけています。子どもたちにも幼い頃から、お小遣いやお年玉をもらったら、十分の一を献金するように話してきました。感謝献金や各団体への献金も喜んでささげる家族になりたいと思います。
第二に「学生や卒業生、お客様をおもてなしすることにお金を惜しまない」です。イエス様は人々と食卓を共にされました。温かな食卓の交わりは、心を開きます。わが家の小さな食卓で、お客様とともにしてきた食事や家庭礼拝の恵みは、私たち家族の財産です。第三に「体験にお金を使う」です。家族で旅行し、美術館や博物館で本物を味わい、スポーツ観戦を楽しみます。家族の温かい思い出や人との出会いを財産として子どもたちに残したいね、と夫婦で話し合っています。
これからわが家は、教育費にお金がかかる時期を迎えます。心配は尽きませんが、今までの歩みを振り返り、神様に信頼することを思わされています。
私たち夫婦は、結婚後に夫が神学校に入学。入学した年に長女が、卒業する年に長男が生まれました。今まで多くの方々のお祈りとささげものに支えられてきました。何より神様が、必要のすべてをお与えくださいました。
神学校の家族寮で生活していた時のこと。米びつのお米がなくなり、「あ、お米がもうない! 買いに行かなくちゃ」と思ったそのとき、玄関のチャイムが鳴りました。宅急便が届いたのです。荷物の中身はお米。このときほど驚いたことはありません。また、ある用件で急遽遠方への交通費が必要になったとき、ある方から封筒を渡されました。「大嶋家にささげるように神様から示されて」と。必要な交通費ぴったりの金額が入っていました。
「結婚資金がないんですよね……」と躊躇しているカップルには、「私たちも結婚したとき、笑ってしまうほどお金がなかったのよ。でも神様を第一としていけば、すべての必要が与えられるから大丈夫」と話します。「私たちの願うところ、思うところのすべてを越えて豊かに施すことのできる方」(エペソ3・20)の真実を、結婚生活の中で大いに体験していけるのです。