岡野暢子さん（フェローシップ・ディコンリー小竹向原教会員）のおすすめの一冊です。

　聖書は神聖かつ難しい書物だから、じっくり考えながら読むべきだと思ってはいませんか？　確かに、神様からのメッセージに想いをはせ、文脈からそれを読みとることは大切です。しかし、そう思えば思うほど、逆に「気軽に聖書を開く」ことから遠ざかってはいないでしょうか。

　牧師であり神学校長でもある著者が、あくまで「一信徒のあかし」として記したこの本は、「理解せねばならない」から離れ、ただただ聖書を読むことの意義と楽しさを教えてくれます。乱暴な言い方をすれば「習うより慣れろ」ということでしょうか。多読は、みことばを深く味わうこととは少し異なりますが、間違いなくみことばそのものに親しむこと、みことば漬けになることにつながります。また、実際にチャレンジしてみてわかったことですが、多読によって開ける世界が確かにあるのです。

　聖書との距離を縮めたい方はぜひこの本を手にしてください。平易な言葉で綴られ、エッセンスが凝縮された薄い本なので、すぐに読めます。読み終えたらきっと猛烈に聖書に向かいたくなることでしょう。