「チェーン式聖書」を使ってみよう 特徴1 緒論がついている

チェーン式聖書 各巻のページをめくると、まず緒論があります。緒論では、著者、成立過程、その時代背景や主題など、聖書本文の内容を理解するために、各巻に関する問題を取り扱っています。

 「使徒の働き」を例に取ってみます。著者が、異邦人の医者であったこと、またパウロの同労者であったことなどから、「ルカ」であることを推測しています。

 執筆年代に関しては、パウロが捕らえられてローマへ行き、そこで丸二年過ごしたという記述で突然終わっていること、またローマの大火や、エルサレム陥落についての言及がないことから、紀元六一年ごろとされています。

 そのほか、「本書の重要性」には「ユダヤ教からキリスト教への転換点を、単に歴史的にではなく、思想的、神学的にも明らかにしている」とあり、「使徒の働き」を客観的に位置づけて、理解することができます。