書評books 「ここから読んでみて」と手渡したくなる本

『グッド・ニュース・トゥ・ユー! イエスのたとえ話』

『グッド・ニュース・トゥ・ユー! イエスのたとえ話』
岸本大樹・永井創世・秦裕香里・高木実・足立宏・郷家一二三・安藤理恵子著
B6判・124頁
定価660円(税込)
いのちのことば社

キリスト者学生会 総主事 吉澤慎也

 この複雑な現代社会を生きる中で、神を信じているかどうかにかかわらず、誰もが思い悩む事柄を抱えています。人は、そうした人生の問いを通して成長へと導かれていくのかもしれません。しかし私たちは時に、その問いの本質を見極められず、正しく向き合えないままでいることがあります。イエスは、そのような私たちの目を開き、信仰の応答へと促すために、ユニークなたとえ話を用いながら、神の国のグッドニュースを日常のことばで生き生きと示されました。本書には、そのイエスのたとえ話に基づく七つのメッセージが収められています。いずれも、生きることの難しさを自覚する人に深い慰めを与えると同時に、自らを見つめ直し、聖書の神と出会うきっかけを与えてくれる内容です。
 「いなくなった一匹を見つけるまで」は、他者との比較や人からの評価に傷つき、生きづらさを感じている人に向けられています。「天の御国への招待」は、「本当に大切なものは何か」と問い続ける人の心に響くでしょう。「いつでも祈るべき(?)―不正な裁判官のたとえ」は、祈ることに希望を見いだせない人を温かく励まします。また、「この最後の人にも」は、妬みや不公平感を抱えながらも懸命に生きる人に、「あなたは独りぼっちじゃない―パリサイ人と取税人のたとえ話」は自分を好きになれず孤独を感じている人に、そっと寄り添います。「不正な管理人のたとえ話」は、お金を稼ぐことや人との関わり方に確証が持てない人に示唆を与え、「仲間を赦せない家来のたとえ話」は、過去の出来事や赦せない思いのために心を痛めている人に、静かにさとく語りかけます。
 まずは、ぜひご自身で本書を手に取ってみてください。そして心に残るメッセージや、友人の助けになりそうなことばを見つけたなら、「ここから読んでみて」と手渡していただきたいと思います。
 本書が、人を生かし、人を喜びで満たすグッドニュースを届けるために、豊かに用いられることを願います。