連載 New Life, New Light 第8回 神様にいちばん近いような気がする
フォトグラファー
辻まき子
三重県在住。東京基督教大学卒業。photo studioハナレ所属。2016年からニューボーンフォトや家族やプロフィール撮影を中心に、その人らしい自然な姿を残せるよう心掛けて撮影しています。
Instagram@maccopiでは日常の写真もご覧いただけます。
私にとって「写真」は、神様の輪郭をなぞるような営みです。シャッターを切る瞬間、“出会い”のようなものに心を動かされている気がします。それまで見えていなかったことが、想像を超えて目の前にあらわれる。そんな瞬間を、私は慈しみたいのです。
思い返せば「写真を仕事にしてもいいかも」と思ったのも、数々の出会いの中にありました。いつもの道を車で走っていたら、夕陽がとても美しくて……。思わず車を停め、フィルムカメラで写真を撮りました。その瞬間、神様のあたたかい愛で包まれているような気持ちに満たされたのです。「あぁ、写真を撮っている時が、いちばん神様に近いような気がする……。」
大学を志した時に与えられた御言葉があります。「あなたがたは世の光です。山の上にある町は隠れることができません」(マタイ5章14節)。 再び、この言葉が迫ってきました。光は、あるべき場所に置かれると自然と輝きます。何かをすり減らしてまで輝こうとしなくても、神様がデザインしてくださったとおりに生きることで、キリストの光は私という器を通して自然と輝くのです。今の私にとっては、それが「写真」なのかもしれません。
仕事として写真を撮るようになってからも、現場では思いがけないことが訪れます。そのどれもが美しく、その人らしさが出てくる瞬間を「神さま、そうなんですね。そうなんですね」と受け取るように撮りたいと願っています。
皆さんにとって、日々の生活の中で、神様をいちばん近くに感じる瞬間はどんな時でしょう。書きながら、ふと聞かせてもらいたくなりました。