368 時代を見る眼 次世代伝道のために〔2〕 一般教育の世界からも学んでいく教会

単立 木山キリスト教会 牧師
松尾 献

 

私は、これまでいろいろな所で教会学校に関する講演会をさせていただく機会がありました。
参加者から「目からウロコの学びでした!」「子どもたちに聖書のメッセージを語るのが楽しみになってきました!」とうれしい感想をいただくことがありますが、私の講演の内容は、小学校の教員時代に培った知恵や経験がベースとなっています。
私の知るかぎり、日本語で読める教会学校に関する本はさほど多くはありません。しかし、一般の教育に関する本は山ほど書店に並んでいます。中には、教会学校にも通じるような教育理念や実践が書かれている本もあります。
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神様は世界を造られた時に、そのすべてをご覧になり、「非常に良かった」とこの世界のあらゆるものを喜ばれました(創世1:31)。この世界に罪が入ってから、あらゆるものが罪の影響を受けましたが、それは一般教育を全否定する理由にはなりません。本来は、神様が「非常に良い」と喜ばれた世界です。一般教育にも「良きもの」は存在するのです。私たちは一般教育から学べることもあるはずなのです。
それどころか、一般教育から学んだことを、福音の光の下でよりよく活用することさえできます。
なぜなら、創世記1章28節に「……神は彼らに仰せられた。『生めよ。増えよ。地に満ちよ。地を従えよ。海の魚、空の鳥、地の上を這うすべての生き物を支配せよ』」とあるからです。
神様は、ご自身が造られた「非常に良い」世界が〈生んで、増えて〉広がること、成長することを願っておられるのです。
ですから教会が、一般教育から学んだことを、賢く、豊かに教会の文脈で生かし、子どもたちに福音を伝えるために用いることは、神様のみこころに適うことでもあるのです。
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もし教会に教員の方がいるならば、「おすすめの教育本はありますか?」とか「教会学校にも使える授業のアイデア本はありますか?」と尋ねてみるといいかもしれません。
そうやっていろいろなものを用いて、福音宣教のために最善を尽くす教会でありたいと思います。