時代を見る眼267 変わりゆくものと変わらないもの [3] 継続支援で子どもが変わる!

日本国際飢餓対策機構(JIFH)
ボリビア多民族国駐在スタッフ
小西小百合
「私は将来の夢を全く持たず、小学校4年生までしか学校に行きませんでした。」こう語ってくれたのは、エドワルド青年です。国際飢餓対策機構(FH)はボリビアのチャヤ地域で、子どもの教育支援である世界里親会の働きと地域の自立開発支援を12年間行った後、2012年からアサワニとリオカイネで活動をしています。私がボリビアに赴任して10年の活動を振り返り、今最も強く感じることは“継続支援の大切さ”です。日本の里親(チャイルド・サポーター)の方々が、ボリビアの子どもたちのために祈りと支援を毎月継続してくださることで子どもたちとその地域に長期的で有効な計画を立ててかかわることができるからです。
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元里子・元奨学生たちが高校卒業後専門学校や大学で勉強を続け、さまざまな資格を取得して現在社会で活躍しています。その一人がこのエドワルド青年です。クリスチャンの彼はFHの元奨学生で、農業技術を学び現在FHのアサワニセンターのスタッフになっています。彼はこう続けます。
「2000年にFHのスタッフが村に来たことで私の人生は変わりました。彼は私に“将来の夢(ビジョン)”について語ってくれました 。神と人とに役立つために、まずしっかりと勉強し、専門の知識と技術を身に着けることが大切だと。それで私は高校だけは卒業したいと切望するようになり、学校へ戻る決心をしたのです。今私はFHスタッフとして働き、日本の皆さんの支援を通して私に与えられたこの希望を村々に、また困難の中にいる子どもたちに届けています。」
エドワルド青年が祈りまた親身にかかわったことで家庭の崩壊を免れ、学校へ復帰できた何人もの子どもたちがいます。ほかにも元里子の青年たちがFHのスタッフとして現在働いてくれています。
霊肉ともに厳しい状況下にあるボリビアの人々。しかしその中にも私たちはキリストにあって希望を見いだすことができます。一人の子どもが、また青年が変わるとき、その地域に希望が生まれます。
いつまでも変わらないものはキリストにある信仰と希望と愛。私たちがキリスト者として心と手を開くとき(申命記15:7―11)主ご自身が働いてくださり、一人の子どもを、一人の人生を希望の人生へと変えてくださるのです。 まず小さなこと、身近なことから始めていこうではありませんか。「わたしから始める、世界が変わる!」