礒川道夫
チーフプロデューサー

　日本のゴスペルミュージシャンたちを励ますことを目的に、1998年に創立されたゴスペル・ＣＣＭ大賞が今回第９回目を迎えた。全国のキリスト教書店の皆様が選出している賞で、こんな小さな賞ではあるが、受賞したアーティストの皆様は大変喜んで下さり、昨年のベストアルバム賞金賞を受賞した「ジョン・チャヌ」の授与式は、神奈川県民ホール2500人のコンサートの中で行った。

　さて第9回目は、ベストアルバム賞に「きみは愛されるため生まれた all for you」が選ばれた。１年間で15,000枚出荷することが出来たのは、インディーズ業界を始め、セキュラーの業界の人々も驚いていた。この曲は、ベストアーティスト賞金賞を受賞した松本優香のCD付トラクト（約20万部発行）にもなり、また「長崎から希望の歌声を」実行委員会が、この曲を独自に録音して、公立学校等に配布運動を実施し、1,100箇所に配布した。12月27日には、長崎に700程の人々が集まり感謝コンサートを行った。東京では、12月29日に「きみ愛されるため生まれた」のスペシャルイベントを行った。重度の火傷を負ったイ・チソン、「きみは愛されるため生まれた」の作詞、作曲者イ・ミンソプが来日、1200人が集まり、勇気と感動をいただいた。この曲は有名な韓国人俳優ペ・ヨンジュンが大好きだということで、インターネットの様々なサイトで、この曲に対して感動したといった書き込みがある。

　銀賞には大和田広美の「虹のかかる時」が選ばれている。第6回のベストアーティスト賞にも選ばれている彼女の歌声は、何となく落ち込んでいる人々を自然に癒していく力がある。銅賞の国分友里恵の「Steal Away -イエスの愛に抱かれてゆこう－」は賛美歌、聖歌を現代のことばに作詞した作品で高い評価を受けている。

　ベストアーティスト賞に選ばれた松本優香、大和田広美、Migiwaの若い3人は、これからのGospel-POPをリードしていくシンガーたちである。

　さて、アメリカゴスペルミュージック界の最高の賞である、ドーブ賞の授賞式が4月5日ナッシュビルで開催された。今回の注目はクリス・トムリン。「Artist of the Year」「MalVocalist of the Year」また彼の曲“How Great Is Our God”は「Song of the Year」、「Worship Song of the Year」「Special Event Album of the Year」、なんと５つのトロフィーを手にした。やさしく語りかけるような甘い歌声、「How great is our God　神様はなんと力強く、すばらしいお方、一緒に賛美しよう」と呼びかける彼の歌。････改めて神の愛に気づかせてくれるCDである。「Female Vocalist of the Year」にはナタリー・グランドが受賞した。