NEWS VIEWS FACES イ・チソン/イ・ミンソプ Special Talk & Concert

イ・チソン「きみは愛されるため生まれた」
礒川道夫
チーフプロデューサー

「きみは愛されるため生まれた」 勇気と感動をもらう!

 2005年12月29日、大久保駅を降りると、会場の淀橋教会から溢れた長蛇の列が歩道を埋め、警察官が交通整理をしていた。

 その列は、「日韓友好40周年記念、すっと関東スペシャルプログラム」(主催:東京ゴスペルリンキング)イ・チソンさんとイ・ミンソプさんが出演する集会だ。開場1時になると1200人の会場はあっという間に埋め尽くされた。前日から事務所には、問い合わせの電話が2分おきに鳴っていたという。

 午後1時30分「松本優香with Prodigo」が、テーマ曲「きみは愛されるため生まれた」で登場。1年間で約1万5,000枚も出荷したこの曲。色々なシンガーが歌っているが、優香バージョンの人気度は高い。そして「Migiwa with A-O」が舞台に。彼らのミュージックのレベルは、セキュラーにも負けない。

 そしてイ・チソンさんの再現ビデオの後、いよいよ本人が登場した。やさしく語りかけるチソンさん。昔の写真を写しながら、交通事故で重度の大火傷を負った時から現在までを、美しい笑顔とともに会衆に話しかけた。全身の55%に大火傷を負って、奇跡的に助かったが、美しい顔を失ってしまった若い女性の証しといえば、あまりにも悲惨で、聞いていられないだろうと思われるかもしれない。確かにステージに映し出される彼女の姿を見ると、本当に大変な痛みと苦しみを負ったことがわかる。しかし時にはユーモアを交えながら語る彼女の話には、希望が溢れていた。

 「病院で苦しかった時、窓を見上げると、真っ青な窓が見えました。その窓枠は十字架だったのです。イエス様が『良く我慢したね』と、一緒にいて下さいました。」 彼女は、韓国でも、ロシアでも、アメリカでもたくさんの人々にイエスの愛を語ってきたが、火傷治療でお世話になった日本では、一度も講演したことがなかった。それで今回の依頼が来た時、留学中のアメリカの大学院のスケジュールが忙しかったが、引き受けたそうだ。そして講演の最後に事故前の写真をバックにこう語った。「以前の顔に戻りたいですか?と聞く人がいますが、私は『いいえ、戻りたくありません』と答えます」と。

 「私の娘も病気です。本人も家族も苦しみましたが、今は感謝です。お話を聞いて励まされました」などたくさんのアンケートをいただいた。

 そして、「きみは愛されるため生まれた」を作ったイ・ミンソプさんが登場。「体罰を受けていた自分の父親を愛せなかったが、イエスの愛を知って変えられました」韓国語で「きみ愛」を歌うとなんともいえない平安が会堂を満たしていた。最後は会衆と「きみ愛」の大合唱。イ・チソンさんの本や今度発売される彼女のDVDをぜひ観ていただきたい。