CD Review ◆ CD評 『GOD WILL MAKE A WAY』

『GOD WILL MAKE A WAY』
倉知 契
大和カルバリーチャペル 伝道師

「私のもとに来なさい」を体験できる超ベスト・アルバム

 ドン・モーエンは神様の探している「まことの礼拝者(ヨハネ4・24)」である。というほかに彼を紹介する言葉が見つからない。多くのワーシップ・リーダーを見てきたが、神様への情熱、人々への情熱、そして音楽への情熱の三つを、しかもこの順番で持ち合わせている人は多くない。

 昨年九月、私のお仕えする大和カルバリーチャペル(大川従道牧師)にドン・モーエンをお迎えして、二度のコンサートがなされた。彼のすぐ近くでお手伝いさせていただいたが、「神の人」と共に過ごす時間のなんと麗しいこと。教会の地下室で入念なリハーサルを繰り返す中に、急用があって入ると、そこはすでに神様の臨在に溢れた空間に変わっていた。ためらう私に彼は「Join us !(一緒にいいよ)」と声をかけ、「僕らのサウンドはどうだろう? 今日の会衆はどんなだろう?」と聞いてくる。街へ出てもどこに行っても注がれているソフトな愛のまなざしは印象的であった。

 このCDはいわゆる過去のヒット曲をあつめた「ベスト盤」とはわけが違う。本当の意味で私たちを神様に出会わせてくれる。疲れた人、重荷を負っている人がいるなら、歌詞カードをもって一時間、このCDに耳を傾けて欲しい。「私のもとに来なさい」を体験できる。また特典として付いてくるDVDの中に収録されている「I Will Sing」には圧倒される。彼はピアノの前で泣きつづけているのだ。スタジオのミュージシャンやシンガーたちがぐったりとソファーに腰を下ろし、ほとんど放心状態で神様の愛を吸収している。ドン・モーエンがそんな「情熱的な礼拝者」であることを知っていただろうか? このCDは見事にそれを証明した「超」ベスト盤である。

 今、日本はブラックゴスペルブームだが、さらにワーシップの時代がやってくる。いや「そうだ、今きている(ヨハネ4・23)」。このCDを通してあなたも神様にふれられて欲しい。「Join us!」今日もドン・モーエンの優しい声が聞こえる…。