CD Review ◆ CD評 『きみは愛されるため生まれた
 all for you』

「きみは愛されるため生まれた all for you」
友納靖史
長崎バプテスト 教会牧師

とっておきのエピソード

 「君は愛されるため生まれた」。この言葉だけでも、「何のために生きているのか?」との問いに答えを持ちえない現代人への力強いメッセージです。しかし韓国人イ・ミンソプさんが涙と祈りの中で作詞作曲へと導かれたこの歌には、神の深い愛と慰めのメッセージが与えられています。

 ライフ企画から発売されたできたてホヤホヤのCDを、この制作の原点となったあるクリスチャンではない公立小学校のA先生にお届けしました。翌日お電話を頂き、「一曲一曲が心に深く染みました。これから教師である限りずっとこの曲を紹介します……」と。

 実は、この曲のCDがあると良いですねとの会話をライフ企画の方にするきっかけとなったのは、昨年の春、教会学校に通う小学校三年生のNちゃんがクラスで口ずさんでいたのを聞いた担任のA先生が、「素敵な曲だね。そのCDってないの?」と尋ねられ、Nちゃんが教会に問い合わせて来たことが始まりでした。

 二年前、韓国伝道チームに紹介されて以来教会で歌い続けていたものの、言われてみると日本語によるCDがまだないことに気づきました。そこで、急遽教会のゴスペルグループがテープに吹き込んでNちゃんからA先生へ届けられたことにより、クラスでの練習が始められ、学校の人権集会で歌われたとのことを聞きました。その時、この曲は教会という枠を越え、人々の心に響く不思議な力が与えられた神からの贈物だと強く確信するに至ったのです。

 このアルバムは実にユニークで素敵です。同じ賛美だけがひとつのCDとして発売されたということだけでなく、世代や音楽の嗜好を越え、すべての人に届くように構成されているからです。あの「アメージング・グレイス」のように愛され歌い継がれることでしょう。

 このCDを聴かれたあのA先生が今、礼拝に出席し始められたことも一言付け加えておきます。主に賛美!