組織神学入門! 組織神学の項目をちょっと詳しく見てみよう。

関野 祐二

序説

「自己を啓示する神」を組織神学の出発点あるいは前提に据える。この神を聖書a から体系的に、また今日の諸問題と関連づけつつ知ることを目指す。神は存在し、神は語り、我々が聖書からご自身を知ることを喜ばれる。

啓示と聖書

神は自然、歴史、人間の良心、とりわけ聖書においてご自身を啓示された。聖書66巻は神の霊感によって書かれた誤りなき神のことばで、イエス・キリストによる救いを主題とし、信仰と生活の規範たる権威を有する。

神のご性質とみわざを知る。神は霊であり、存在、知恵、力、聖、義、善、真実において、無限、永遠、不変。また、愛とあわれみに満ちた三位一体の神。ご計画の内に天地万物を創造し、摂理により治めておられる。

人間

人間は被造物の冠、神のかたちとして創造された肉体と霊魂の統一体。最初の人アダムとエバが堕落した罪が、全人類に原罪として受け継がれ、神との関係、自分自身、人の相互関係、社会、自然界が悪化・腐敗した。

キリスト

イエス・キリストの人格とみわざを知る。キリストはまことの神=人である二性一人格のお方。処女マリヤにより受肉し、十字架の死による罪人の贖いの代価、刑罰の代償となり、復活・昇天された。やがての日再臨する。

聖霊

聖霊はまことの神であり、人格を持ったお方。キリストの復活と昇天後、決定的にこの地上に降臨し、以来三位一体の神は聖霊において全信仰者の内に住む。人を新生させ、助け主としてともにあり、賜物を与える。

救い

神は人を罪の刑罰と束縛からの救いに召し、悔い改めと信仰に導いて回心させる。その結果、人は新生し、キリストと結び付き、義と宣言され、神の子どもとなる。さらに神は人を聖化し、救いを保持し、完成させる。

教会

教会は神の民が召し集められたキリストのからだであり、ペンテコステの時始まった。見えない普遍的教会を見える地域教会に具現化すべく、伝道、教育、礼拝、社会的働きなどに励む。聖書と礼典の尊重が教会のしるし。

終末

人の一生は死で終わるが、信仰者の死は罪の刑罰でなくなった。人は死後、中間状態を経てキリスト再臨と御国の完成の際に復活し、最後の審判を受ける。義人は御国で永遠の平安を、悪人は地獄で永遠の刑罰を得る。