今年のクリスマス これがオススメ! 本を贈ることの幸せ

杉本玲子
町田クリスチャンセンター

 感謝されるために伝道するのではないということは当然ですが、結果として喜んでいただけるなら、この上もない幸いであると思います。本をプレゼントすることによって、私は何回かその幸せを体験させていただきました。

 ある時、未信者の友から電話。「英語の聖書持ってる?」と聞かれました。お嬢さんが高校で、英語の聖書を読む宿題が出たといいます。早速『バイリンガル聖書』(いのちのことば社)をプレゼントしたところ、「わかりやすい英語で助かった。娘は宿題のところだけじゃなくて最後まで読んでいたわよ」と感謝されました。

 また、義理の弟は骨董好き。「『図説聖書考古学 旧約編』(河出書房)という本が出版されたので送るから……」と言いながら、忙しくて先延ばししていたら、「本はまだ?」と妹から催促されました。興味のある分野の本だと、聖書に関連した本を未信者に贈っても気を遣う必要がなくて、これも感謝でした。

 それから、母が入院していた時、向かい側のベッドにおられた半身不随のご婦人は、ベッドの周りに数枚の油絵を飾っておられました。絵が好きな方だとわかりましたが、話しかけるきっかけがありませんでした。その方が、「来週、退院の予定」と聞き、神様が星野富弘さんを思い出させてくださいました。早速、富弘さんの詩画集を退院のお祝いに差し上げて、「星野富弘さんは、絵筆を口にくわえて絵を描いています」と紹介すると、「私の弟は、神学校を卒業して、牧師の資格を持っているの」とおっしゃいました。何という導き! それで、「神様が共にいて、退院後の生活をお守りくださるように」と、お祈りさせていただくと、ハラハラと涙を流し、手を握って喜んでくださいました。

 「あなたのパンを水の上に投げよ。ずっと後の日になって、あなたはそれを見いだそう」(伝道者の書11・1)とあるように、神様は、いのちのパンを自分のところにしまっておかないで、周りに投げるように勧めておられます。今年のクリスマスには、親戚にも友人にも、お菓子に添えて「いのちのパン」をプレゼントしたいと願っています。