ビデオ 試写室◆ ビデオ評 92 「きみは愛されるため生まれた
fromイ・チソン」(2)

「きみは愛されるため生まれたfromイ・チソン」
古川第一郎
日本キリスト改革派 南越谷コイノニア教会牧師

信仰の神髄が紹介された再現ドラマ

 2005年12月29日、淀橋教会で開かれた『きみは愛されるため生まれた Special Talk & Concert』。1,000人は入ろうという大きなチャペルが溢れて、ロビーまで人で一杯でした。

 第一部のコンサートに続いて、イ・チソンさんの講演「チソン愛してるよ」が、聴衆の心を引きつけました。彼女の声は本当に優しく、人の心を癒します。これも苦しみを通して得たものでしょうか?講演の後、「きみは愛されるため生まれた」を作ったイ・ミンソプさんが登場。最後に皆が自分を抱き締め、「きみは…」のところに自分の名前を入れて歌いました。皆愛されていることの喜びを胸に、会場を後にしました。そして「講演の話、あの人に聞かせてあげたかったな」という気持ちが、多くの人の心に湧いてきたのでしょう。たくさんの願いに応えて、DVDが製作されました。講演、再現ドラマ、そして松本優香さんの歌う「きみは愛されるため生まれた」という3部構成になっています(ビデオは講演と再現ドラマの2部構成)。

 チソンさんはすでに、フジテレビの『とくダネ特捜部』、『アンビリバボ-』などで紹介され、再現ドラマも流れました。さすが一流テレビ局の作った再現ドラマは、短い時間で感動的に作られています。ただ、メジャーなテレビ局から放送される場合は、誰もが納得できるような物語に単純化しなければならないのです。「何がチソンさんを立ち直らせたのか」ということも、だれもが納得する一つの原因に絞る必要があるわけです。そこで、『とくダネ特捜部』では「彼女を絶望の淵から救ったのは、1人の日本人医師との出会いだった」、『アンビリバボー』では「兄妹のきずなが生んだ奇跡の物語」ということになっています。もちろんそれらも本当ですが、彼女の信仰が彼女を救ったことは、それ以上に確かです。しかし信仰は人気がないので、あまり触れられていません。テレビの再現ドラマというのはそういうもので、なかなか全貎は伝えきれないのです。

 そこで今回は、ライフエンターテインメントが独自に再現ドラマを作りました。ここには信仰が果たした大きな役割が描かれています。「彼女の持っていた価値観が、彼女をこの試練を通して立派な人にしたのです。その価値観のもとは、信仰です。」(リ・ヨンキュー牧師)「御心があるから生きている。意味のない試練はない。そうでしょう?」(母シム・ジョンさん)このような言葉は、貴重なメッセージとして、観る者の心に刻まれます。

 この再現ドラマを見て、松本優香さんの「きみは愛されるため生まれた」を聴くと、心がとても満足します。