ビデオ 試写室◆ ビデオ評 109 挫折のときに見えるオーラがある
DVD「三本の木」(Part2)

『三本の木』
古川第一郎
日本キリスト改革派 南越谷コイノニア教会牧師

 原題は、The Regent Of The Three Trees(三本の木の伝説)といいます。「夢が破れたときに、何を信じて生きるのか?」という、大切なことを教えてくれる、感動的な伝説です。

 ところで、クリスマスの物語を聞いて、「あの飼い葉桶は、どうしてここにあるのかなあ?」とか、十字架の絵を見て、「この木はどうして十字架になったんだろう」なんて考えたことがありますか? 「人が気にもかけないものに目を留めることから、文学が始まる」と言った人がいます。『三本の木』は、イエス様の置かれた飼い葉桶、イエス様を乗せた釣り舟、イエス様が架けられた十字架の材料になった「木たち」にも、それぞれの歴史があったと語っているのです。

 その三本の木の過去の物語は、ほとんどの私たちの物語なのです。今回は、二つの挿入歌をご紹介します。


 「あんな小さな種だった自分が、こんなに大きな木になった」という驚きから、話は始まります。そのとき1曲目が入ります。

 「♪小さな夢でも、その手で植えるなら、いつしか見るでしょう。大きな大きな木」(歌:英語版はマリリン・マックー、日本語版は国分友里恵)。

 大きくなった木たちは、さらに大きな夢を持ちます。夢に向かって進む輝きの時があり、やがて挫折という影が差します。そのとき2曲目が入ります。

 「♪ボロボロになった夢は、立て直せない。引き裂かれた心が叫んでる。『わからない!』答えはみな神様の計画の中。信じることが生きる力さ。止めないで神の愛、止めないで求め続けること」(歌:英語版はアンディ・クリスマン、日本語版は三谷泰弘)。

 「神のご計画」を信じる人のオーラが見えるのは、そのときなのです。

 ちなみに、日本語で歌っている国分さんと三谷さんは、日本テレビ系の『シャルウィー・ダンス~オールスター社交ダンス選手権~』で、ダンスのバックミュージックを歌っている二人です。

 また国分さんが歌ったアニメ主題歌「風のレジェンズ」は、たくさんの人の心を癒しています。三谷さんは、あのスターダスト・レビューのメンバーでした。


 小さな可能性も、大きな木になります。夢が挫折しても、夢以上の人生があります。

 小さな子ども達だけではなく、失恋した人、失敗した人。不安を持っている人。お勧めです。