世界規模で起きた人体消失事件。世界を震撼させたあの一瞬、地球上から無数の人が消えた。

　旅客機の機長であるレイフォード・スチールと20歳になる娘のクローイは取り残され、妻と息子は消えた。やがてキリストがご自身の民を取り去るために来ると、妻がこの出来事について予告していたことをレイフォードは思い出す。レイフォードは真理を探し求めるうちに、妻の通っていた教会に行きつく。

　その教会の巡回牧師ブルース・バーンズは、妻と子供たちを失っていた。彼は自分の信仰が弱く偽りであったために、人生のもっとも大事な瞬間に失敗したのだと、誰よりも早く悟り、熱心な真の伝道者となっていた。

　ブルースの指導と、前の主任牧師が用意しておいたビデオにより、レイフォードとクローイはキリストを受け入れる。そして、彼らはブルースとともに、聖書に予言されている患難期のあいだ、悪の勢力に挑むための信仰者の絆「トリビュレーション・フォース」を結成する。

　一方、一流雑誌「グローバル・ウィークリー」の主任記者、キャメロン・ウィリアムズ（通称バック）は、世界中で起きた消失事件の解明に奔走する中で、ルーマニアのカリスマ的指導者、ニコライ・カルパチアと接するようになった。程なくカルパチアは国連事務総長として国際的権力の座につき、荒廃した地球を一つの平和な「村」に統一すると約束したのだった。

　その後、ある事件をきっかけに左遷されたバックはニューヨークを離れシカゴに移り住み、そこでレイフォード、クローイ、ブルースに続き、トリビュレーション・フォースのメンバーとなった。だが、メンバー4人のうち、これからの7年間を生き延びることができるのはたった一人だけなのだ……。