青春の傷痕

三浦光世

妻・三浦綾子を天におくって7年目の書き下ろし自伝

作家・三浦綾子とともに40年歩んだ夫・光世氏が自ら綴る青春物語。
幼くしてただ一人、北海道の貧しい開拓農家に預けられ、病と闘いながら過ごした若い日々。躰と心にのこる傷痕が、その後の人生にどんな光と影を与えたのか。綾子に出会うまでの心にしみるストーリー。

【目次】
第1章 少年の日目黒不動尊開拓地で逝った父母との別離尋常小学校入学
第2章 思春期私を育ててくれた祖父新しい生活森林を駆けめぐる日々
第3章 病の中の青春発病「丙種合格」に感激苦し紛れにつかんだ聖書死刑囚によって出会った二人
著者:三浦光世氏
1924年、東京生まれ。3歳の時に家族で北海道に移住し、同年父を肺結核で亡くす。その後10年間母方の祖父宅に預けられて育つ。17歳の時に腎臓結核で片腎摘出。49年、キリスト教の洗礼を受ける。59年、堀田綾子と結婚。66年に旭川営林局を退職後は、作家となった妻・綾子のほとんどの作品の口述筆記をし、マネージャーとして執筆活動を支え続ける。99年に妻を亡くしてからは、講演・執筆活動を続けている。旭川市在住。主な著書に『妻と共に生きる』などがある。
    【読者の声】三浦綾子さんが見そめた氏はやはり普通のようで普通の人ではなかったと思います。キリスト教を信じている人も宗教無縁と思っている人も、ぜひ読んでもらいたい人生に有益な書物のひとつです。(80代 自営業 北海道)一気に読みました。私などにはとうてい及びもつかない苦労の中に主の働きがあるのだと感じました。所々に短歌があり、興味深く読ませていただきました。(30代 静岡県)私も目下入院中であり、光世氏の闘病の様子は、大いに励ましになりました。神様は耐えられないような試練は与えられないと思わされました。(兵庫県 70代 主婦)三浦光世さんの生きてきた人生の辛さを思うと、どんなことがあっても生き抜いていくことが大切なのだと思いました。(30代 会社員 神奈川県))どの人にも必ずある心の傷、人生の傷痕…。忘れてしまいたい、消してしまいたい傷痕を、光世さんはしっかりと見つめなおしていらっしゃって、静かな文章なだけに、すごい力強さを感じました。(愛知県 主婦 細川晃子様)人生における苦しみも、長い目で見ると無意味なことは一つもないと気づかされました。これからの人生に光が灯された思いのする大切な一冊となりました。(秋田県 主婦 信太美穂子様)「三浦綾子のおとなしいご主人」というイメージが強く、あまり印象がなかった光世さんでしたがこの本を通して身近に感じ、親近感を持ちました!(男性)自ら語る生家の貧困、悪童時代、病弱…体と心に残る傷が痛々しい。妻、綾子が語る清く正しい著者の青年像の影を見るようでありながら、読み終えたとき、なぜか気持ちが明るい。(東京都 歌人 柴尾眞由美様)ページをめくるごとに描いていたイメージと全く反対の三浦氏の姿に唖然とし、ただただ驚くばかり。生来気が短くよく腹を立てたなどとは思いもしませんでしたから。また、本の中で多くの聖書の名言にも触れられ大変感謝でした!(千葉県 学校職員 野村志摩夫様)なぜ彼はそんなにも善人なのか?正直に自らの粗末さを回顧する自叙伝『青春の傷痕』によって、やはり彼もイエス・キリストによって変えられた一人であることを知りました。(静岡県 音楽教室主宰 齊藤正巳様)三浦綾子先生の御本は大好きで十数冊読んで持っていますが、光世先生の著作は初めて読みました。真実と謙虚、誠実さにあふれた美しい本です。(神奈川県 60代 女性)

発行日:2006年10月16日
ページ数:192
判型:四六判
発行:いのちのことば社・フォレストブックス
ISBN:978-4-264-02484-2
商品番号:12980
定価:1,430円(税込)

出版社倉庫在庫切れ