剣を鋤に、槍を鎌に キリスト者として憲法を考える

朝岡勝

カイロスブックス シリーズ。「改憲」についてキリスト者の立場から何を考えればいいのか。自民党改憲草案と現行憲法を比較しつつ、この国が今どこに向かっていこうとしているのかを考える。私立の教師たちを前に語った講演をまとめたもの。


【「カイロスブックス」刊行のことば】

ギリシア語の「カイロス」は、「時」と訳される言葉です。それは、単なる「時間」を指しているのではなく、「決定的な時」、待ち望んでいた「その時」を意味します。特に、新約聖書における「カイロス」とは、「神が目的のうちに定められた時」を意味する重要な言葉として使われています。
「カイロスブックス」は、この日本で、今の「時」を生きるキリスト者として、教会、社会、生活、教育、福祉の現場で起こっている現実を、キリスト教的な世界観・歴史観の視点から問い続けるという目的のもとに刊行されたシリーズです。
環境問題、格差、分断、対立など、私たちを取り巻く状況は、ますます終末の様相を呈してきています。どこに突き進んでいくのか混迷を深めるこの時代にあって、真の光であるキリストを掲げる教会として現代の問題に光をあて、「教会のこと」「社会のこと」ではなく、自らの生活に、教会に、そして生き方までに深く関わってくることとして捉えたいと思っています。キリスト者と社会をつなぐものとして、さらに教会内で考える題材として、このシリーズが用いられることを、願ってやみません。
「カイロス」には、「応答すべき時」という意味もあります。今の「時」に生きる者として、沈黙ではなく、この「カイロス」に応答すべき者でありますようにとの祈りを込め、この「カイロスブックス」を刊行いたします。

発行日:2018年10月20日
ページ数:80頁
判型:四六判
発行:いのちのことば社
ISBN:978-4-264-03967-9
商品番号:29015
定価:990円(税込)