国境の島での種まき

オイコス計画実施レポート[40]

比田勝教会牧師上條 松雄

私たちの教会のある長崎県対馬は、玄界灘に浮かぶ離島です。韓国との国境線に近く、天気がよい日には約50㎞先にある釜山の街並みが展望できます。島の90%は山林で、家屋の多くは海抜1~2mに建てられています。おもな産業は漁業と林業です。離島ということもあり、偶像礼拝、迷信、土着信仰が非常に強く、神社の鳥居や道祖神がたいへん多く見られます。

そんな土地柄の対馬で、最北に位置する比田勝地区に、私たちの教会はあります。周辺集落を含めて4千世帯、約1万人が住んでいますが、この地区にはこれまでキリスト教会がなく、住人の方たちは福音を一度も聞いたことがありませんでした。そこに今年3月、私たちの教会は神様の恵みによって開拓教会として、立ち上がりました。当初は知り合いもおらず、ゼロからの出発でした。

取り組んだトラクト配布は、離れて点在する集落を訪ねて回るため、4か月をも要しました。3,500枚を配り終えたことで、初めてこの地域に広く福音を伝えることができました。配布しながら、福音について聞いてくださる方も多くいらっしゃいました。 

島には漁や木材の切り出しを仕事とする方々も多く、仕事前には偶像に祈っています。作業は命がけだからです。そのため、トラクトを差し上げながら真の神様を紹介して、「ひとこと祈らせてください」とお願いすると、喜んで共に祈ってくださいます。ある日には、出漁前に船員のみなさんの前でお祈りしたら、漁から戻った船長が、「おかげで大漁だった。またお祈りを頼むよ」と笑顔でおっしゃっていました。これからも人間関係を築きながら伝道したいとトラクト配布を通じて感じています。

数か月前、横田滋兄が天に召されたと知って、すぐに、横田早紀江姉のトラクトを配布させていただきました。ここは韓国と北朝鮮に近く、拉致問題に非常に関心が高いため、横田姉のトラクトがよいきっかけとなり、たくさんの方とお話しすることができました。

トラクトを配布してから、ある男性が、ポストに入っていたトラクトを見て、教会に電話をくれました。その後、交わりをもち、時々教会へもいらっしゃるようになりました。また別の男性は、トラクトを道で拾い(誰かが捨てたと思われます)、それを見て教会に来られ、毎週礼拝に出席されるようになりました。そして今、洗礼準備の学びをしています。先日その方は、「1枚のちらし(トラクト)が私を救った」とおっしゃっていました。種をまき、水を注ぐと、神様が成長させてくださるというみわざのすばらしさを実感しています。来年の夏には、きれいな対馬の海で洗礼式を予定しており、今から楽しみです。

今回配ったトラクトが種となり100倍に実ること、対馬に霊的リバイバルが必ず起こることを信じています。

見よ。わたしは新しい事をする。今、もうそれが起ころうとしている。あなたがたは、それを知らないのか。確かに、わたしは荒野に道を、荒地に川を設ける。(イザヤ43:19 新改訳第三版)


教会とEHCが協力して、福音を伝える「オイコス計画」

トラクトを“無料提供”します! 教会周辺の地域全戸にトラクトを配布してくださる教会を募集中。この働きは多くの祈りと献金によって支えられています。

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