卵おばあちゃん EHC国際総裁 タナー・ピークより

「隣人を愛すること」の本当の意味を教えてくれたのは、私のおばあちゃんでした。彼女は家族にとって「光」でした。毎週末、彼女は自分の牧場から、自分の子どもたちと一緒に、車いっぱいに卵を乗せて、村の中でも最も貧しい人たちが住んでいる小さな田舎町に行っていました。村に着くと一軒一軒ドアをたたき、卵を手渡しました。彼女にとっては、卵を渡すことだけが目的ではありませんでした。隣人であるこの村の人々に愛を伝えたかったのです。
また、おばあちゃんはシニアホームや病院などを訪問し、人々の悩みを聞き、共に涙を流し、祈っていました。もちろん、おばあちゃんがその人の状態をよくしてあげることはできなかったことでしょう。しかし、彼らの生活を知ることはできました。そしてイエス様の愛を伝えたのです。単純なことです。周りからは「卵おばあちゃん」と呼ばれ、愛されていました。
私たちEHCも「卵おばあちゃん」と同じです。世界中から「卵おばあちゃん」と同じ思いをもって集まりました。ただ「愛している」と人々に伝え、イエス様の愛を示していくのです。キリストに倣い、隣人にイエス様こそ癒やし主であり、そのイエス様に愛されていることを伝えていくのです。
今月も私のおばあちゃんと同じようにキリストの愛を運んでいる人たちの証しがあります。実際に足を用いてイエス様の愛を全世界で伝えることができるのは、皆様の献金と祈りのおかげです。感謝して。

メキシコ―隣人を愛し、世界に光を掲げましょう

「隣人に証しすることで、私自身がキリストの偉大な愛をさらに受けることができます」と、ローサは語ります。ローサは昔、道に外れたことばかりしていました。しかし友人によって、イエス様の光を発見したのです。そして今、彼女はメキシコのチアパス州で教会の人たちと伝道活動をしています。
私たちがキリストの道に従うとき、自然と他の人に伝えたいという願いが起こります。信仰の旅路は他の人たちとのつながりであり、成長の旅でもあります。私たちEHCでも共に霊の歩みをしたいと思っています。長期的な弟子訓練の旅路です。

証しと伝道のための訓練

この旅路は地域教会から始まります。「私は人々を神の御国に導くために、信徒たちがさらに熱心に証しできる方法を祈り求めていました」とチアパス州のディエゴ牧師は語ります。そのような時にEHCの「隣人を愛せよ」というプロジェクトを知りました。
このプロジェクトのキットには、証しし、伝道するために必要なものがすべて入っています。証しや説教をするときのアウトライン、学びの本、ワークブック、トラクトなど1,000人に伝道するためのツールが入っています。
「これこそ、私が求めていたものでした。今は大きな祝福となっています。今まで証しや伝道をしたことがない方たちにぴったりのツールです。今それを教会で使用し、多くの信徒が情熱をもって伝道に出かけています。信徒が意義ある訓練を受けると、彼らは輝いて証しをし、教会から光がその地域に向かって放たれるのです」

訪問することで神様の愛を知る

エシカさんは、近くに教会はあったものの行ってみようとか、どんな場所かなどと考えたこともありませんでした。しかしディエゴ牧師と信徒が彼女の家を訪問した時、感じたことのない優しさと親切に触れたのです。
エシカさんはこう語ります。「最初に教会に行った時の説教題は『あなたはすばらしい』でした。その中で『誰かからあなたはすばらしいと告げられたことはありますか』と尋ねられましたがピンときませんでした。しかし、ディエゴ先生たちに会って、自分が神様にとって大切なのだとわかったのです」
今、エシカさんは弟子訓練グループに入り、キリストにあって成長しています。「神様が私を大切だと思ってくださっているなんて夢にも思いませんでした。本当にディエゴ先生たちの訪問に感謝しています。私の人生が変わりました」

福音が光として地域を照らす

ローサも同じような証しをもっています。近所のマエダニさんを訪問した時のことです。訪問するとすぐ、マエダニさんは泣き出しました。「昔は教会に行っていました。しかし、最近は神様から距離をとっていました。もう神様から愛されないと思っていた時に、ローサさんの訪問によって、神様は私を見捨てていないことを知ったのです」。それだけではありません。マエダニさんが変わったことで、家族が変わり、隣人が変わっていったのです。
信徒への弟子訓練は全世界で行われています。しかし、それは皆様一人一人から始まるのです。一人の心に福音が入り救われると、その光は、その人の家庭を、その人の住む通りを照らし、やがては地域への光となり、そして世界中を照らし続けるのです。