EHCアルゼンチン ~先住民族へ福音を届ける~

EHC 日本事務局より

◆海外からの文書伝道レポートを紹介します
     EHCアルゼンチン
    ~先住民族へ福音を届ける~
     
 
  アルゼンチンからの宣教の証し

 南米の先住民族であるウィチ族は、いくつかの国をまたぎ、国境に広がる村に住んでいます。人々からは気に留められず、存在さえも忘れられています。ウィチ族の住んでいる地区までの道路は整備されておらず、学校、病院、電気など基本的なインフラも整っていません。政府はウィチ族を認めず、公的なサービスを提供していないのです。ウィチ族の人々の多くは貧しく、釣りをし
て暮らしています。

インフラが整っていない地域の暮らし(アルゼンチン)

 アルゼンチンに住むフランシスコ・メンデス牧師は、ウィチ族への伝道に人生をささげています。それは母国アルゼンチンはもとより、国外に住むウィチ族にまで及びます。
 メンデス牧師は妻のクレメンシアと一緒に、隣国パラグアイの人里離れたウィチ族の村々に向けて、伝道旅行に出発しました。バスターミナルに着くと、友人たちがモーターバイクに乗ってやってきました。ウィチ族が住む地域まで2人を連れていくためです。

 世界中のメンデス牧師のような宣教者にとって、人里離れた場所に住む人々へ福音を届けるためには、小さくて機敏で、起伏の多い地形でも走るモーターバイクはとても大切な移動手段です。
 メンデス夫妻は、何かにぶつかったり、ガタガタ揺れて走るバイクに乗りながら、国境のピルコマジョ川沿いにある村々にたどり着くように祈りました。 

 こうして、神様の恵みによってウィチ族の村に到着しました。メンデス牧師はまず地元のシャーマン(祈祷師)を探し、村で福音を伝える許可を求めました。そして何時間もこのシャーマンと話をし、持参したウィチ族の言語で書かれた福音文書を分かち合いました。話の終わり際に、シャーマンはイエス様に自分の人生をささげました。
 ウィチ族の多くの人は、公用語であるスペイン語を話しません。ウィチ族のことばを話すメンデス牧師は、ウィチ語の福音文書を用いて、彼らへの伝道に取り組んでいます。誰もウィチ族の住む地域まで道路を造りませんし、彼らに手紙を書く人もいません。世界はウィチ族に目を向けていないのです。しかしメンデス牧師はこう話しています。「イエス・キリストはご自身の創造物を決して忘れません。ウィチ族は神様のものです。神様にとって不可能なことは何もありません。私たちは忘れられた兄弟たちのもとにたどり着きました」
 数日間にわたって、メンデス夫妻は1,000以上の家庭にイエス様の真理と愛を分かち合いました。その結果、地元の住民の70%に当たる約1,500人が福音に応答したのです。
 ウィチ族の村の存在はうわさだけだとして、「行ったって誰も住んでいないよ」と言う人もいましたが、メンデス牧師はウィチ族の人々を見つけました。99匹の羊を置いて、失われた1匹を見つけ出してくださるイエス様のような心を、メンデス牧師はもっているのです。

 メンデス牧師に与えられた使命は、大きなリスクを伴います。世界の宣教者たちは、ジャングルを通り、先祖代々から敵対している人たちの家を訪ね、拒絶されても耐え忍びます。途中で愛する人を葬ることになったり、災害や病気、直面する多くの危険によって命を失ったりする人もいます。
 このような危険な旅に、なぜ価値を見いだすのでしょうか。イエス様が私たちを見つけてくださったことで、私たちの人生は変えられました。まだ何十億という人々がそのイエス様の愛を知らないのです。神の民を見つけようとする情熱を止めるブレーキはありません。
(EHC国際本部ホームページより)

パラグアイの人里離れた村では、生活必需品がほとんど手に入りません。EHCチームは伝道旅行の際に、食料や日用品を支援品としてよく持参します。
メンデス牧師は、ウィチ語で福音を伝えることに情熱を注いでいます。