クリスチャン新聞福音版12月号の紹介

クリスマスに「最も高価なプレゼント」を届けよう!

今年は何をプレゼントに?

 「今年のクリスマスには、あの人に何をプレゼントしようかな」などと、今から考えておられるでしょうか。プレゼントの価値はお金で量れるものではありません。それでも、思いがけなく高価な贈り物をもらったりするとき、大人も子どもも大喜びします。クリスチャンにとって、これまで自分が頂いたものの中で、何が最も高価ですばらしいプレゼントだったでしょう。もちろん、イエス・キリストの「救い」と答える人がほとんどと思います。

 思いがけず2020年は新型コロナ感染症に世界中が翻弄され、国民は行き場のない不安な生活に明け暮れた年となってしまいました。クリスチャンたちも、毎週日曜日、教会堂に集って主を礼拝するのが当然だった生活が乱され、様変わりした信仰生活を余儀なくされました。教会の宣教計画、伝道イベントも、今なお自粛が続いている状態です。

福音版の特徴と使命

 そんな中、人々に福音を届ける方法として、クリスチャン新聞福音版(月刊、タブロイド判4頁、1部30円)の活用がお勧めです。活字離れによる定期刊行物の落ち込みがいわれる昨今、キリスト教会も例外ではありませんが、この福音版は毎月、7~8万部が維持され、諸教会・クリスチャンに活用されています。

 福音版は、新聞伝道の意識をもった「クリスチャン新聞」から、「新聞タイプのトラクト」というコンセプトで1974年に発刊されました。そのコンセプトは46年を経た今も、変わっていません。

 さてクリスマスには、通常号よりはるかに用いられるという12月号のラインナップをのぞいてみます。巻頭ページは、「今月の聖書」としてヨハネ3:16のみことばが掲げられ、伝道メッセージが語られます。「私たちは神から最も高価なプレゼントを受け取っています。永遠の価値を持つ本来のいのち、十字架で死と滅びを打ち破る神のひとり子キリストというかけがえのない贈り物が私たちには必要なことを、神はご存じです」―

 中面の2~3ページは「名画で読む 聖書の世界」のクリスマス特集をはじめ、「ゆるり聖書散歩」「こころの食卓―英国人のソウルフード」「いやしの言の葉」など心和む連載コラムが並びます。

 そして、最終面は「ひと―そのあしあと」。12月号では、拉致被害者・横田めぐみさんの母、横田早紀江さんのインタビューが掲載されています。

横田早紀江さんの救いの証し

 早紀江さんの証しを引用して紹介します。

 めぐみさんが突然いなくなり、悲嘆に打ちひしがれていた時、友人が「ヨブ記を読んでね。苦しみについての話だけど、何かわかるかもしれないから」と言って、置いていった1冊の聖書が、彼女の「救い」への入り口となりました。

 「でも長い間(頂いた聖書を)手に取ることもしませんでした。『こんなに分厚い本、こんな時に読めない』と思って。しばらくして他のお友だちが、やはり聖書に書かれているイエスさまと盲目の人の話をして、『今は分からなくても、いつか分かるよね』と慰めてくださったんです。

 それで以前教えられた、ヨブ記を読みました。読み出したら一気に読んでしまいました。自分の財産を失い、10人の子どもを失い、自らも病に苦しむという、理不尽極まりない目に遭うヨブという人の話でしたが、『そうなんです、そうなんです、この苦しみなんです』と言いながら読んで、私にぴったりのこの苦しみが、ガンガンと入ってきて、強烈なショックでした。でも読み終わったら、大泣きして思いつめていた気持ちがふわっとなって、ちょっと緩んで、『こんなふうに人間に関わってくださる神さまがいらっしゃるのだ』と……それから聖書を読むようになったのです」

 ヨブは最後にはまた10人の子どもが与えられ、財産も2倍のものが与えられて、神さまから祝福されますが、亡くした子が帰ってきたわけではありません。最初の苦しみが解決したわけでは決してない。それは神さまに委ねるしかないこと。めぐみのこともそうです。本当に元気で帰ってくるか、という気持ちはどこかにありますが、めぐみのことをいちばん気にかけて、見ていてくださるのは神さまなんです。だから平安でいられます。遠く離れていても祈ってますから、この子を生かさなければ、と神さまが思われるなら、生かされるだろうと信じています」

 多くのクリスチャンが、その「救い」を愛する家族や友人、地域の人たちに伝えたいと願っています。でも、すべての人に開かれている救いの福音が、なかなか伝わらない、受け取ってもらえないのも現実です。みことばと、さまざまな人の救いの証しに励まされながら、今日も祈っておられる方が多くいらっしゃると思います。

 そのような方々の間で、今回の福音版が豊かに用いられるように願うものです。