EHCブラジル 教会のリーダーを養成する「オイコスセンター」

◆海外からの文書伝道レポートを紹介します。

年始に、「オイコスセンター」に480名が集い、福音伝道について学びました。

-ブラジル-
人口: 2億1,900万人
福音派のクリスチャン: 24.6%
クリスチャン(カトリックを含む): 89.5%
言語: ポルトガル語 オイコスの完成目標: 2038年
総世帯数: 6,160万世帯
2019年の配布数: 264万2,654世帯
2019年に反応があった数: 2万3,329件

「オイコスセンター」新設の経緯と働き


ブラジルの教会は、大きなリバイバルを体験してきました。1980年には人口の6.6%がいわゆる福音派のクリスチャンでした。それから40年で、その数はおおよそ25%へと成長しました。今、福音派のクリスチャンたちは国の中でも大きな成長を遂げているグループとなっています。

 多くの教会が設立される中で、教会のリーダーたちは大きなチャレンジに直面しています。人口と国土面積が世界で5番目に当たる大きな国にもかかわらず、多くの牧師たちは、訓練や教育を受ける機会がないのです。
 この必要に応じるため、EHCブラジルのディレクターであるアレサンドロ・アレイシオ・ソアーズと彼の率いるEHCのチームは、伝道と弟子訓練の学びができる「オイコスセンター」を設立しました。2019年11月に最初の訓練会が行われ、84名の牧師が参加しました。アマゾンの熱帯雨林、山奥、海岸沿いの町や村からも、大都市や伝道の働きをしている貧困街からも、牧師たちが集まりました。
 集まった牧師たちは、1人がそれぞれの群れの中で50名を訓練すること、さらに5,000軒の家庭を訪問して5つのクライスト・グループ(求道者・決心者の集まり)を開拓するという使命を与えられました。牧師たちは戸別訪問を初めて体験することになりました。

 訓練会に参加したジョセルモ・サントス牧師は、次のように(あか)しをしています。
 ―トラクト配布をした時のことです。1軒の家のドアをノックしました。ペドロという人が出てきたので、私は「神様の愛についてお話しさせてください」と話し始めました。その時、神様がこの人との出会いを計画してくださっていたことがわかりました。なぜなら、ペドロは妻と離婚したばかりで、とても怒っていたのです。あまりにも怒っていて、その妻だった女性が死んでしまえばいいと考えるほどだったのです。 
 しかし神様はペドロに対して別の計画をもっておられました。ある日のこと、地域にある教会の人がペドロのところに来て、こう言ったのです。「あなたの家の引き出しの2段目に入っているものによって、あなたは人生がめちゃくちゃになりますよ。それを捨ててしまいなさい」。ペドロは「なぜ、この人たちは私のことを知っているのだろう」と思いました。ペドロは妻だった女性を殺すために銃を購入し、新聞紙に包んで引き出しの2段目に入れていたのです。
 この話を聞いて、サントス牧師はペドロに語りました。「神様は全知全能だからすべてご存じなのですよ。あなたの心にある悪い計画も知っておられて、それを実行すればあなたの人生はもう終わりです。しかし、神様はあなたのためにすばらしい計画をもっているのです。神様があなたのために用意されている新しい人生を、今日、発見してください」
 その日、ペドロは橋から銃を川に投げ捨てました。彼は福音を聞き、イエス様に生涯を明け渡す決心をしたのです。

ジャヌアリアという町で、12の地域教会が祈りと弟子訓練を行いました
 これは一つのアウトリーチの証しです。同じような証しがこれからも出てくるでしょう。これから何千人という教会のリーダーたちがブラジル全土から集まり、オイコスセンターで訓練を受けます。
 このオイコスセンターは、ブラジルの指導者たちのかねてからの夢でした。ブラジルの教会が成長するにつれ、さらにブラジル全土に福音を伝えるために牧師たちを訓練する場所ができることを祈ってきました。このセンターでは、毎年500人の牧師を訓練することを目標としています。その結果、毎年250万家庭にトラクト配布ができるようになるのです。
 EHCブラジルのデイレクター、アレサンドロ・アレイシオ・ソアーズは、次のように語っています。「このオイコスセンターを通して、救い主を知るという『良い知らせ』がブラジル全土にわたって、急進的に広がり、人々が変えられていくことでしょう」
EHCスタッフが一人の女性に福音を伝えているようす

祈りの課題


1. ブラジルの教会が一つになれるように。お互いにパートナーシップを強くして歩めるように。
2. アマゾンに住む部族へのアクセスと知恵が与えられるように。
3. ブラジル国内でも遠隔地へ行く働き手が与えられるように。
   (国際EHC機関紙「Every Home」2020年春号より)