私たちのミッションの中心
◆海外からの文書伝道レポートを紹介します
国際総裁タナー・ピーク氏より証しが届きましたので紹介します。
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「愛」ということばほど、乱用され、誤解されていることばはないかもしれません。しかし、キリストを信じる私たちにとって、これほど重要なことばも他にないと言えるでしょう。愛は、私たちの信仰の対象であり、本質であり、そして信仰のすべてをまとめるものです。
だからこそ、EHCは今年、愛に焦点を当てた活動を展開しています。2025年、私たちは愛を追求することに心を留めます。「神は愛です」(Iヨハネ 4:16)。「あなたの隣人を自分自身のように愛しなさい」(マルコ 12:31)。「互いの間に愛があるなら、それによって、あなたがたがわたしの弟子であることを、すべての人が認めるようになります」(ヨハネ 13:35)。
私たちは、こうした聖書のことばに導かれ、信仰の伝統や主との交わりの体験の中に知恵を求めていきます。そして、これらの問いかけが、私が『愛:内からのミッション(Love, Mission from the Inside Out)』を執筆するきっかけともなりました。この本が、あなたがどれほど愛されているかを思い起こさせ、愛のまなざしで隣人を見ることを促し、実践的な方法で世界を愛する勇気を与えてくれることを願っています。
もし私たちが、あらゆる場所で、あらゆる世代の、あらゆる人々にキリストを伝えようとするなら、それは愛によって、愛を通して、愛のためにしか成し得ないのではないでしょうか。それは決して難しいことではありませんが、一生涯をかけて取り組むべき大切な使命です。今年、私たちみなが愛によって新たに変えられることを願っています。
教育が福音への扉を開く ~ナイジェリア~

ナイジェリアのナサラワ州では、多くの子どもたちが正規の教育を受ける機会を持てずにいます。ナイジェリア北東部のEHCチームは、この地域の教育の必要性を見つめ、それをキリストの愛を示す機会と捉えました。イスラム教徒が多いこの地域でも受け入れられる形で、福音の働きを進めています。
「この変革的なキャンプは3週間にわたり開催され、特にイスラム教徒の子どもたちに手を差し伸べることを目的としました」と、チームは語ります。「私たちの主な目標は、弟子訓練を通してキリストの福音を伝えると同時に、より良い未来を築くための実践的なスキルを子どもたちに身につけさせることでした。この計画は、2038年までにナイジェリアのすべての家庭に福音を届けることを目指す「オイコス計画」に沿ったものです。地域社会との多面的な関わりを大切にしています」。
ナサラワ州の農村部ではイスラム教徒が多数を占めるものの、地域全体としては文化的・宗教的に多様な背景をもつ人々が共存しています。そこで私たちのチームは、「キャンプを通じて、さまざまな信仰的背景をもつ子どもたちに弟子訓練の機会を提供しながら、技術習得の道を開くこと」を目的としました。
このキャンプには約3,500人の子どもたちが参加し、毎日の弟子訓練クラスやスポーツ、芸術、ライフスキル、職業訓練を通じて、チームワーク、規律、創造性を学びました。
「学校に通えていない子どもたち、特にイスラム圏の子どもたちに焦点を当てることで、従来の伝道のやり方だと受け入れられにくい地域においても、福音を伝え、弟子となるための道を開くことができます」と、チームは説明します。「このキャンプは、地域社会における関係構築と信頼の確立を大切にするオイコス計画の模範であり、教会が子どもたちの全人的な幸福を大切にしていることを示すものです」
疎外された民族への支援~MENACA地域~
MENACA(Middle East, North Africa, and Central Asia)のある国では、特定の民族グループが排斥、偏見、虐待に苦しんでいます。彼らは社会から追放され、極度の貧困の中で生きています。仕事を得るのも困難であり、医療や教育の機会もほとんどありません。さらに、女性や子どもへの暴力が横行し、家や教会が襲撃される事件も後を絶ちません。この民族の一部は、イスラム教への改宗を強要され、支配的な文化に同化することを強いられています。
「政府による部族民の強制立ち退きは、人々に恐怖と混乱をもたらしています。特に子どもたちの健康や女性の安全は深刻な懸念事項です。そして、多くの人々が麻薬中毒にも陥っています。どうか、これらすべてのためにお祈りください」と、現地のチームは訴えています。
この厳しい状況の中、EHCチームはさまざまな形で支援活動を行っています。しかし、季節の変化が病気の蔓延を引き起こし、彼らの生活をさらに困難にしています。そこで、キリストの愛を具体的に示す手段として、健康教育を提供するとともに、食料や生活必需品などの支援も行っています。また、女性たちが自立できるよう、裁縫教室を開き、彼女たちが自分自身と家族を支えられるよう助けています。
「今月は、いくつかの地域で夜を徹してイエス・キリストの映画『ジーザス・フィルム』を上映しました。この映画を観た多くの人々が、主イエス・キリストを個人的な救い主として受け入れ、そのメッセージを家族や友人に伝えました」と、チームは報告しています。
しかし、私たちのチームやこの民族に属するクリスチャンたちは、今もなお迫害や偏見に直面し続けています。恐れを抱くのは当然かもしれませんが、彼らが苦しみの中で共有する平安、愛、希望は、多くの人々をイエス・キリストへと導いています。
なぜミニストリーをするのでしょうか。なぜキリストの福音を地の果てまで運ぶのでしょうか。犠牲を払ったり、不可能だと思ったりするとき、何が私たちを前進させるのでしょうか。それは愛です。私たちの隣人への愛は、私たちの内にあるキリストの驚くべき愛から流れ出ているのです。
「私たちは愛しています。神がまず私たちを愛してくださったからです。」 (Iヨハネ 4:19)