初めて教会に行ったら…③

福音点字情報センター協力委員矢板ホーリネス教会牧師
田中敏信

初めて行った教会の礼拝で、私が困ったのが礼拝の時の席上献金。その教会では、説教の前に献金をおささげしていました。司会の方のアナウンスで、賛美歌と献金が始まります。賛美歌の歌声の中で、お金・硬貨の音が聞こえます。「そうか」と気がつき、片手に硬貨を握ります。そのうちに…。賛美歌が終わり、聖書朗読。「あれれ。献金の時間は終わったかも…」と、釈然としません。次に礼拝に出席した時も、その次も同じです。
その次の週です。受付の方に、勇気を出して話しました。「あのう…ぼくも、礼拝の中で献金をしたいんですが…」「あっ、そう。ええっと、今日の献金担当は…。あそこにおられる。○○さん、ちょっと来て。献金の時に、田中くんのところに行ってる?」「あのう、えっと…」と戸惑っておられるようす。そこで私から提案。「ぼくのところに来たら、何か合図をしてくださいますか?」「はい、じゃあ献金の入れ物を、軽く手に当てましょうか」「あっ、それは助かります」と打ち合わせ成功。その後、担当の方が毎週替わっても、入れ物が私の手に触れるようになりました。「田中くんには…」と、伝わったみたいです。担当の方によって触れ方が違うので、「今日は□□さんだな!」と想像できたりもします。
ところが失敗。私が牧師になった頃です。ある教会で、「目の見えない方には、献金の入れ物を、そっと手に触れるように当てて…」と提案しました。すると後日、「実は、初めて来られた目の見えない人から、電話がかかってきたんです」と。「私は献金するつもりはなかったのに、入れ物が回ってきて困りましたよ」と。うっわあ、どうしよう…と途方に暮れました。
基本に帰りましょう。目の見えない方が突然来られたら、まず聞いてみてください。「礼拝の中で献金をおささげする時があるのですが、献金をなさいますか?」「献金の時には、どう合図したらいいでしょうか」「これが献金の入れ物です」と触れてもらうのもよいかもしれません。特に、入れる口が小さい入れ物は。今回も、私の私見でした。
「神へのいけにえは 砕かれた霊」(詩篇51:17)

ディボーション誌「マナ」墨字・点字 休刊のお知らせ

 いつも小社のディボーション誌「マナ」をご愛読いただき、心より感謝申し上げます。
 皆様とご一緒に聖書通読に励めますことは、私ども一同にとりまして、とても大きな喜びです。
 残念なことながら、2023年12月号をもちまして「マナ」を休刊させていただくことになりました。
 ここ数年、購買部数が伸び悩んでいたときに、資材の高騰に見舞われました。私どもとしましては、さまざまな努力を重ねたつもりでしたが事態は好転せず、ここに苦渋の決断を下さざるをえなくなりました。
 小社出版部からは今までと同じように、有用な信仰書を続けて出版してまいります。今後も引き続き、そのような書籍を通して皆様のお役に立てれば幸いです。
いのちのことば社 出版部

決算報告 2022年7月1日~2023年6月30日
■収入の部

献金 2,378,226
点字文書頒布収入 344,257
合計 2,722,483 /td>
■支出の部

印刷費 514,215
頒布活動費 2,266,379
事務局費 415,644
合計 3,196,238
次期繰越 -473,755
❖活動維持献金のお願い❖

当センターは、視覚障害者にイエス・キリストの福音を伝えるため、聖書、書籍、月刊誌、歌集、トラクト等の点字版を発行しています。点字書籍の制作には墨字の書籍の約5倍の経費がかかりますが、墨字と同額で販売しています。
差額については、献金で支えられています。点字書籍を廉価で提供するためにご支援いただけましたら幸いです。