連載 羊毛に関わる小さなお話 第1回 だれかの笑顔を祈りつつ

羊毛フェルト作家 泉谷千賀子

主の御名を心から賛美いたします。澄みきった空気の中、新しい年の始まりです。
1月号よりお世話になります。片隅の小さなスペースで十分に幸せですのに、表紙に携わらせて頂き恐縮に思います。感謝の想いで作らせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
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ぬいぐるみのようなこの子羊、実は羊毛フェルトでできています。毎年夏の初めに刈りとられるふわふわとした羊の毛を、専用のニードルでチクチクと刺し固めて形にしています。この子羊たちを写真家の酒井羊一さんのレンズと心を通して1年間お届けさせていただきます。
初めて羊毛に触れたのは二十数年前の牧場でした。刈りとられた羊の毛はしっとりと脂を帯びていて、化学繊維とは全く違う「いのち」を感じさせました。今でも羊毛の手触りの中に、のどかな子羊たちの平和な姿を思い浮かべます。だれかの笑顔を祈りつつ、一針一針愛を込めて作り続けたいと思います。この新しい1年聖霊に導かれ、喜びの賛美をもって歩ませていただけますように祈ります。
新しい歌を主に歌え。
全地よ。主に歌え。(詩篇96・1)
また来月、ほっこりとお目にかかれますように……。

 

*【泉谷千賀子 羊毛フェルト・パネル展示会】表紙を飾る可愛い羊毛フェルトの実物が見られます!
1月7日~29日、教文館エインカレム(東京都中央区銀座4-5-1 教文館4階)で。

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