98%クリスチャンの国から1%クリスチャンの国に来て 第6回 あなたはどんな神を信じていますか

アマリア・ネクラエシュ
日本ルーテル教団新潟のぞみルーテル教会員

 最近、日本で起こった大災害によって、あらためてルーマニアと日本の信仰による文化のベースの違いを感じました。
確かに日本は、この世界の中でテクノロジーにおいていちばん発展した国の一つです。そして、それによって、自分たちが無敵であるというイメージをもっていたかもしれません。しかし、この地震、津波、そして福島原発の問題は、あらためて、人間がどれくらいか弱い者であるかということを気づかせたように思います。
今回、私はテレビや新聞で色々な意見を目にしました。不思議なことですが、今まで神を信じないとアピールをしていた人たちでも、急に、神のことを思い出して、今起こったことを神のせいにしていました(今まで、神のことを話題にもしなかったのに……)。彼らは、神のせいにしながら、これからも神と関係ない人生を続けるための自分自身への言い訳を見つけようとします。
「だって、このようなことを許した神様は、ひどいでしょう」と。
彼らは、この宇宙の中には悪魔もいるし、その上、人間だって間違った決断によってこの星を破壊していることを忘れてしまったかのようです。さびしいことです。
ルーマニア人は、そういう出来事があるとき、ほとんど神のせいにしません。それは、ルーマニアがクリスチャン文化の国だからだと思います。この意見の違いは〝どんな神”を信じているかによるのだと思います。
もし、あなたの信じる神がデーモンや報復する神で、人間のつらさに共感しない方であるならば、恐れるしかないでしょう。でも、私たちクリスチャンは〝愛の神”を信じています。
それは、自分のいのちをかけるほど、私たちを愛している神です。このこと以上に、私たちが信じる神の愛の証拠はないでしょう。私たちは、そういう神を信じることを選びました!
今こそ、この災害のただ中で、まだ救われていない日本人が心を開き、本物の神の姿を見出すチャンスだと思います。神は愛の深い方なので、今も、とっても愛する自分の子どもたちの苦しみを見て一緒に苦しみ、救うために働かれているのですから。