踊るクリスチャン 最終回 「ありがとう」「ごめんなさい」

踊るクリスチャン
清水好子
単立・入間聖書バプテスト教会牧師夫人

 私には、「ありがとう」「ごめんなさい」という人間関係二点セットがある。少しでも何かをしてもらったら、心から「ありがとう」と言う。少しでも悪いことをしたと思ったら、心から「ごめんなさい」と言う。ただそれだけ。

 相手がどんなに偉い人でも、自分が悪くないと思ったら絶対に謝らない。その代わり、少しでも自分が悪いと思ったら、どんなに小さな子どもにでも謝る。

 心から言えば必ず伝わる。お礼よりも、お詫びのほうがしづらいとよく言われるけど、心から謝ると気持ちがいい。それに、何かを回復した後の人間関係は、何事もなかった時より、もっと広くて深くなることを私は知っている。

 「ありがとう」と「ごめんなさい」は、誰に言っても、うなずいてもらえる。若い人、同じ世代の人、年輩の人。この言葉は、よい人間関係を築くための共通語だと思う。

 桜の花びらが舞うのを見て「きれいだねー」としみじみと眺めている三歳の男の子。「もう遊ばないから」と本気でけんかをしていたのに、「さっきはごめんね」「いいよ」と遊んでいる子どもたち。小さな出会いや出来事によって忘れかけていたものに気づかされたり、教えられたりする。

 大人の世界だって、子どもの世界と同じくらいきれいで優しい心があると私は信じる。たぶん、そう信じた分だけ、優しさに出会うことができるのだ。

 *私にとって書くことは、人間の心の軌跡や、人間関係の中で受けた愛や温かさを伝えること。ありのままの自分自身の姿や心情を、できるだけ率直に表現して心を分かち合うこと。

 そんな思いを込めたエッセイ集『In The Garden 神の庭の中で』(定価一三六五円)を、この六月に文芸社から刊行することになり、嬉しく思っている。

 「心の耳を澄ませば、小鳥のさえずりが聞こえる。心の目を開くと、美しい花が見える。それは、『神の庭』の中での様々な人との出会いと出来事の中にある。」(本文より)