子どもと一緒に育とう ■毎週木曜日は「子育ての広場」へ

日本同盟基督教団 世田谷中央教会

サザエさんで有名な東急田園都市線・桜新町駅から徒歩三分。世田谷中央教会(安藤能成牧師)では毎週木曜日に「子育ての広場」の集まりがもたれている。「どうぞご自由にお入りください」という看板が目を引く。ガラス扉の向こうに、教会一階の集まりのようすも見え、入りやすい雰囲気だ。
これは今から十四年前、安藤啓子牧師夫人が、とあるテキストの学びのためにティータイムを始めたことがきっかけだった。「おしゃべりしませんか」という看板を見て「最初の一年で、老若男女問わず七十人ぐらいの人が来てくれました」という啓子夫人。数年前から、安藤牧師夫妻が近所にある「コドモの園幼稚園」とかかわるようになったことで、園の保護者たちが集まるようになった。現在は第二木曜日がフリートーク、第三木曜日がテキストと聖書の学び、第四木曜日がベビーママ対象の集まりとなっている。
「第一木曜は、一対一でお話しさせていただいています。予約が入っていない日は、私の勉強タイム。私がひとりでいるのを外から見て、『だれもいないので……』と入って来てくださる方もいるんですよ」

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この日は、幼稚園児から中学生までの子どもをもつお母さんたち七名ほどが、入れ替わり集まった。ほとんどの人がクリスチャンではないというが、聖書を所持しており、啓子夫人と話すことを楽しんでいる。近くに座る人とおしゃべりしたり、持参したお菓子を出したりと、それぞれが自由に過ごし、とても楽しい時間が流れてゆく。
「始めたころは、しっかりやらなければと思ったこともありましたが、今は神様が一人ひとりを優しく見ていてくださると感じます。最初から最後まで、神様に守られているんですよ」と啓子夫人が話してくれた意味がよくわかる。
わが子の入園をきっかけに、その後も六年間、参加を続けているというお母さんにこの集まりの魅力を尋ねてみると、しばらく考えた後、「私は自分をダメな人間だと思っていたんですが、子どもができると、その部分と向き合わされるんです。逃げ出すわけにはいかない。幼稚園でママ友とトラブルになったことがあって……。そのとき、ここでは、だれが悪いとか、私が悪いとかではなく、ありのままの私を受け入れてくれました。自分の中にあるものを見つめることができるようになったんです」と教えてくれた。
「この前、啓子さんに言われた『親子がうまくいかなくなったときが、親子の始まり』ということばに支えられたの」と話す人も。どんどん増えるお菓子と、絶えない笑い。失敗談や本音も率直に話せるという安心感を感じる。
啓子夫人は、子育てに関する安藤牧師の著書『子どもの将来を希望の目で育む』についても「すごくいいの!」と素直に称賛する。そのことばにひかれて、「読みたい」と購入するお母さんたち。啓子夫人の〝夫への愛”にも子育ての秘訣を見たような気がした。